今日は7月30日、暑い暑い。外に出ると皮膚から水分が一気に蒸発して干からびてしまいそうです。こんな時に冷たい水を「ゴクンゴクン」と飲む時の美味しいさ、何とも言えません。人体の70%は水からできていますから、水は健康維持の為には必須です。この水にわざわざいろいろ手を加えて、発売されています。TV、新聞、雑誌、ウェブサイトなどに次々と健康に良い「なんとか水」が登場します。
からだに有害な活性酸素を消去するという電解還元水をはじめ、磁気処理水、磁気活性水、パイウォーター、ゼロパイウォーター、電子水、創世水、波動水、単分子水などなど、数えきれません。わけのわからぬ、どう考えても理解に苦しむ水もあります。議論する価値のないものもあります。
今日は大臣発言でも有名なった還元水について考えてみます。還元水は酸化したものを元通りにする力があるとされています。酸化は人体の病気をつくり老化を進めるので、この酸化を抑える還元水は体に良いという考えです。悪さをする活性酸素をなくす働きをする活性水素が還元水の中にあるというのです。でもこの活性水素の存在すらまだ科学的に証明されていません。たとえ存在したとしても飲んだ活性水素が体内で効果を発揮してくれる証拠もありません。還元水を飲んでいる人と普通の水を飲んでいる人とで病気に罹る率に差があるかといった根本的なデーターすら見あたりません。つまり病気にならない、長生きできるという科学的な保証は無いということです。
この市民権を得たかに見える還元水ですら理論的矛盾が多くの科学者から鋭く追求されているのが現状です。みなさん、高額な金額を出して、それでも“なんとか水”を飲みますか?
番組や記事の作成者はどうも「明らかな嘘でなければ良い」、「研究途上、またははっきり結論の出ていないことについては有効性を主張しても良いというスタンスのようです。90%は無効だと言われていても残り10%は無効かどうかいえない時に、科学的に未解決だと言ってその有効性を主張するひとがいるから、話がややこしくなるのです。
私達ユーザー側はマスメディアの基本的スタンスを考慮して、商品価値の判断をすべきでしょう。