2009年に信頼されるアメリカの雑誌JAMA(302号)に驚くべき記事が載っています。葉酸やビタミンB12は動脈硬化を防ぐことから、これらの物質は心筋梗塞や狭心症発症を予防できるかどうかというデーターをとるために研究されたものです。その結果、両物質による心筋梗塞や狭心症の予防効果はありませんでした。そのうえ、いやなデーターが出てきました。虚血性心疾患の患者酸6837名に葉酸とビタミンB12を投与するグループとこれらの物質を投与しないグループを比較すると前者(葉酸とビタミンB12を投与するグループ)で明らかに肺癌が増加することが発表されました。葉酸は癌細胞の増殖を促進することやB12を長期使用する悪性貧血でも癌が多いことは以前から指摘されていました。神経、皮膚や血液の病気の予防治療のために葉酸やビタミンB12を含んだサプリメント・健康食品が数多く出回っています。数少ない研究発表だけで結論をだすことはできませんが、偏った成分だけを長期に服用することは避けたほうが良さそうです。