膝関節・肩関節治療センター

 
中江病院の膝関節・肩関節治療センターの特徴
①的確な診断、最善の治療方針
②丁寧なリハビリテーション
③経験豊富な医師による手術
院長より
スポーツをする年齢の方だけでなく、高齢者の膝関節・肩関節疾患の方にも中江病院グループの診療およびその他の活動にご理解、ご協力をいただき誠にありがとうございます。
平成27年6月、日本和歌山赤十字社和歌山医療センターより井上悟史医師が常勤として着任いたしました。
井上医師は、私の日赤時代からの同僚であり、その頃から医師としての知識と技術はすばらしいものがありました。

整形外科専門領域に関して、井上医師の専門的技術と、今まで私が当院整形外科医として診療してきたことを合わせることで、膝関節・肩関節に関してはレベルの高い医療を提供できると判断。
この度、センター化することを決断いたしました。

これにより、頭部と内臓以外はすべてを担う幅広い整形外科領域で当院整形外科がどの分野に強いのか内外に明確にすることができ、患者様はじめ、地域の医院・クリニック様に分かり易く、受診・紹介がしやすくなると考えております。

治療としましては、スポーツをする年齢だけでなく、高齢者の膝関節・肩関節疾患に大しても次のように考えています。
まず高度な技術と経験を持つリハビリテーション専門職によるリハビリを中心にした保存療法を重視して治療を行っていきます。
それでも治療効果が望めない場合には手術を行います。
患者様のニーズに合わせてベストの治療を提供することが一番重要であると考えています。

膝関節・肩関節治療センターとしてリニューアルしますが、腰痛や骨折などの一般整形外科としての治療も今まで通り行っていきます。

新生整形外科を宜しくお願いします。

専門医・認定医より
整形外科医師  井上 悟史(いのうえ さとし)
整形外科医師
井上 悟史
(いのうえ さとし)
6月1日付より当院に着任させていただきました整形外科医師の井上悟史と申します。
私は、5月まで日本赤十字社和歌山医療センターで整形外科医として10年間勤務しておりました。
専門分野は、膝・肩・スポーツ整形です。

手術は膝・肩の関節境視下手術や、膝の人工関節などを主に行ってまいりました。

趣味では数年前までマラソンをしていましたが、子供が生まれてから走れていません。
現在、岩出市に住んでおり、できるだけ自転車通勤をして運動不足を解消したいと思っています。

当院に勤務して数ヶ月経ちましたが、本当にすばらしい病院だと感じています。
例をあげますと
  1. リハビリスタッフのレベルの高さとやる気
  2. 手術室の設備とスタッフの献身的なサポート
  3. 医療秘書の外来補助
  4. 薬剤師、看護師、放射線技師、事務職員、看護助手など皆様のフットワークの軽さ
などたくさんあります。

また、整形外科医の苦手な全身管理で困った時には、内科医師がすぐお力になっていただき本当に感謝しています。
私はこの恵まれた環境で、患者様に喜んでいただけるようこれからも努力していきたいと思っています。
今後ともどうかよろしくお願い申し上げます。


 

 専門医・認定医

     
  • 日本整形外科学会整形外科専門医
  •  
  • 日本体育協会公認スポーツドクター
  •  
  • 日本整形外科学会認定スポーツ医
  •  
  • 日本医師会健康スポーツ医
  •  
  • NSCA CSCS
  •  
  • 日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医
  •  
  • 日本整形外科学会認定リウマチ医
膝関節治療センター
膝の痛みは日常生活・スポーツ活動に大きな苦痛を与えます。
しかし、その原因や状態は患者様それぞれによって異なっています。
当センターでは経験豊富な医師により、どの治療法が最適か判断し、患者様お一人お一人に最善の治療を行っています。
リハビリなどで改善しない場合は、手術を行っています。
人工膝関節置換術、高位脛骨骨切り術、関節鏡視下半月板手術、関節鏡視下前十字靭帯再建術などを主に行っています。

代表疾患…変形性膝関節症、関節リウマチ、膝半月板損傷、膝靭帯損傷、膝軟骨損傷 など


膝の関節というのは、大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)が滑るようにして動きます。
これは骨と骨とが直接ぶつかっているのではなく、骨の表面に「軟骨」というものが被っており、その軟骨の表面同士が擦れ合っているのです。
この構造は、すべての関節に当てはまります。
ちなみに、軟骨の厚さは大腿骨で約7mm、脛骨で約5mmあります。
軟骨は、とてもツルツルとしています。氷の上に氷を滑らせるよりも遥かに滑るといわれており、摩擦が非常に少ないのです。
また、軟骨は神経細胞がありませんので、痛みを感じません。つまり、関節は軟骨があるから痛くないのです。
変形性膝関節症は、この軟骨が駄目になってしまう病気です。
例えば、若い人の軟骨を見ると、誰も踏み入れていない雪の平原のような、きれいで真っ白な平らの状態です。
反対に軟骨が痛んでくると、異常に柔らかくなったり、毛羽立ってきたりして、薄くなってはげていきます。
それがどんどん削れていって、最後は無くなってしまいます。軟骨が無くなると、骨が見えて直接骨同士がぶつかることになり、とても痛くなります。
これは、変形性膝関節症の末期の状態です。このように、段々と軟骨が変成して痛んでくることによって、関節が痛くなっていくのが変形性膝関節症です。
激しい関節の痛みは、歩行の妨げや動作に困難をきたし、日常生活を制限させ積極的な活動の妨げとなってしまいます。
また、それらが原因となり、あなたの人生や生活の質を低下させてしまいます。
当院では、豊富な臨床経験と、高精度な検査にて人工関節置換術が必要と思われる患者さまに手術をお勧めしております。


人工膝関節とは加齢・病気、あるいは骨折などの外傷により膝関節が変形してしまうと、痛みのために歩行制限など日常生活に支障が出てきてしまいます。
そのような場合に、変形してしまった関節を金属やポリエチレンなどで作った人工の関節で置き換える手術です。
もともとの痛みを出していた部分がなくなるので、その同じ痛みはなくなります。変形による痛みを取るうえでは大変優れた手術であるといえます。
以前は数年~10年ほどで部品の摩耗・破損などが原因で再手術が必要となることもしばしばみられましたが、最近は手術の技術や材料の進歩もあり、通常の使い方ではそのようなことはめったに見られなくなりました。


全人工膝(ひざ)関節置換術(TKA)は、変形性膝関節症や関節リウマチなどにより変形した関節を、金属やセラミック、ポリエチレンなどでできた人工膝関節で入れ替えることで痛みがなくなり、歩行能力がかなり改善されます。患者さんの年齢や骨の形状、質によって、骨セメントを用いる場合とセメントを使用せずに直接骨に固定する場合とがあります。


術後の様子とリハビリについては患者さんの様子に気を配りながら、少しずつ膝を曲げていきます。
通常、術後2~3日で歩く練習を始めます。患者さんは、術後2日間くらい痛みがありますが、すぐに痛みは取れていきます。
手術後は3週間ほど入院し、リハビリを行います。主なリハビリ内容は、膝を曲げるのと歩く訓練です。
その他、膝の周りの筋肉を鍛える筋力訓練や、階段の上り下りなどの日常生活動作の訓練も行います。
やはり筋肉を切っていますので、最初は痛くて、どうしてもすぐには曲げることはできません。理学療法士が患者さんの足を触って、声をかけながらじわじわと毎日5、10°と曲げていきます。
リハビリ用に様々な機器が出ていますが、最も重要なのは、理学療法士という「人」によるリハビリテーションだと思います。
術後、患者さんの状況を最も良く把握しているのは理学療法士であり、患者さんがリハビリに継続して取り組めるように信頼関係を作り、動作ができた時にほめたり励ましたりするのも理学療法士です。
当院も実践していますが、このように機器に頼らないリハビリが重要だと考えています。
人工膝関節置換術を受ける患者さんの多くは、ある程度の年配の方なので、そういう方々が楽しまれるレクリエーションで、術後、やってはいけないことというのは、基本的にありませんし、問題なくできます。
旅行に行くとか、卓球やパークゴルフをやるとか、患者さんが自分でやりたいと思ったことに取り組まれたら良いと思います。
ただし、重労働や肉体労働、高いところから飛び降りるなどの動作は、少し難しいかもしれません。
その他、走る際には気を付けてください。
ランニングには、体が空中に浮いている時間がありますが、着地する際に全体重が膝にかかります。着地した瞬間は、体に負担がかかりますので、積極的に走るというのは避けた方が良いでしょう。散歩や、プールの中で歩いたり走ったりするのは、健康にも良いため、ぜひ進んで取り組んでください。

肩関節治療センター
肩の痛みや、肩が挙がらないといった症状の多くは、リハビリを中心とした治療で改善します。当センターには肩関節を専門としたリハビリスタッフがおり、適切で丁寧なリハビリを受けていただくことができます。
しかし、リハビリなどで改善が望めない場合は、経験豊富な医師により手術を行っています。多くの手術は内視鏡(関節鏡)を用いて行っており、傷は小さく、術後の疼痛もできるだけ軽減できるように努めています。

代表疾患…四十肩、五十肩(拘縮肩)、腱板断裂、肩関節脱臼、投球障害肩(野球肩)、変形性肩関節症、石灰沈着性腱板炎 など


腱板断裂と腱板修復イメージ 肩関節疾患は、皮膚や厚い筋肉などの外側の正常組織の奥深くに位置する関節(肩甲上腕関節)や肩峰下滑液包(図1)に病変が限局している場合が圧倒的に多く関節鏡視下手術は、外側の正常組織を殆ど損傷せずに内部の病変部位の修復が可能であり、今後の発展が大いに期待される分野です。
手術を要する肩関節疾患のうち、関節外の骨折や人工関節を除く、すべての手術を関節鏡視下に行っています。

主な代表疾患として反復性肩関節脱臼とは、スポーツ中の外傷などを契機として肩関節の脱臼が起こり、それが癖になって軽微な外傷でも肩が外れるようになってしまった状態を言います。
スポーツ活動中だけでなく、ひどくなると日常生活や寝がえりでも外れてしまうこともあります。

これは肩関節(肩甲上腕関節)内の関節上腕靭帯という靭帯が、関節窩という受け皿から剥がれたり伸びたりしてしまって、靭帯として正常に機能しなくなった状態です。中には関節窩自体が最初の脱臼で骨折を起こしていてそのままになっているケースもあります。
この古い骨折を伴うタイプはラグビー・アメフト・スノボーなどの激しいスポーツで受傷した人に多いようです。


腱板断裂と腱板修復イメージ
腱板断裂と腱板修復イメージ
肩関節の障害については、手指や肘関節に比べると関節リウマチにより肩関節が障害されることは多くはありませんが、肩関節に炎症が起こると強い疼痛を生じるために睡眠が障害されたり、腕を挙げられなくなり洗髪などの日常生活動作に支障をきたします。
初期にはリウマチの炎症をコントロールする薬物療法や関節注射による保存的治療や滑膜切除術により治療しますが、関節の変形が進行した場合には人工肩関節置換手術により痛みを軽減させ、関節の動きを滑らかにすることが可能です。

肩関節は上腕骨頭と呼ばれるボールのような部分と、関節窩と呼ばれるボールが入る器のような部分でできている関節です。
この関節の周囲にある「腱板」と呼ばれる筋肉、腱はこの関節を支え、安定性を保ち、動きに重要な役割をもっています。
関節破壊の進行にともないこの腱板も損傷されます。肩関節の動きを良くするためには、手術はこの腱板が損傷される前に行うことが理想的です。

関節破壊が進行し痛みを伴う場合には、損傷した肩関節を部分的に切除し人工肩関節と交換します。
上腕骨頭と関節窩とを両方人工関節で置換する場合には人工肩関節全置換手術と呼びます。
関節の状態によっては上腕骨頭のみを置換する場合もあり、この場合は人工骨頭置換手術と呼びます。